毎時10兆ベクレル

はてなブックマーク - 時事ドットコム:【訂正とおわび】


気になったのだが、「ベクレル」の次元は確かに「s^{-1}」になるらしいけどあくまで「崩壊頻度を元に放射線物質の量を測る単位」なのであって、「毎時10兆ベクレル」という表現は「毎分1リットル」などと同じく完全に正しいのに、間違っているという指摘のコメントが複数あること。


例えば放射性のトレーサーとかの容器には中に入っている放射性物質の量がベクレルで記載されている。


実のところ「単位の次元」なんて大した意味はない。そもそも「s^{-1}」といったら普通は周波数(ヘルツ)しか思い出さない。


(どうして物質の量なのにグラムとかキログラムじゃないかというと、質量が分かっても崩壊頻度が分からなければ放射性物質の把握としては役に立たないことが多いから。放射性物質は崩壊するからこそ放射性物質なのであって、質量よりは崩壊頻度の方が重要だったりする。)


つまり誤報の内容は「一時間当たり10兆ベクレル分の放射性物質が千葉に降り注いだ(どれぐらいの期間つづいたかは不明)」ということになる。正しい文脈では「一時間当たり10兆ベクレル分の放射性物質原発から漏れ出した(こちらもどれぐらい継続したか不明)」という意味。



ちなみに、IAEA向け報告書(六月)に同じ数値が載っているのを確認した。国会答弁の意味は「どうして初期段階で広報できなかったのか」という意味であって、「今も公表されていない」という意味ではないらしい。