確率分布のモデルの選択

「30年以内に87%」という確率を「1年ごとに分割する」という問題で、数学的なことが分かった上で「くじ引きのように割っていい」という意見と「サイコロのように計算するべき」という意見には、「その87%に関する暗黙の期待」があることが分かる。


「くじ引きのようなモデル」を想定する人は「まだ余裕がある」と思っている。「時間が経てば逼迫してくるのは当然だ」という意見があるのがそれを表している。


「サイコロのようなモデル」を想定している人は「もういつ起きてもおかしくない」と思っている。「時間が経ってもその時点での危険性は変わらない」というのは「既に最大限危険に達している」ということだ。



個人的にはこの両モデルについて、「ロシアンルーレット」と「変形ロシアンルーレット」を想定すると分かりやすいと思っている。

ロシアンルーレットがどういうものか知っているとすれば、私が考える「変形ロシアンルーレット」は「引き金を引いた後は、シリンダーを回し直す」というものだ。



追記:Wikipediaによると、前者のロシアンルーレットを「順番式」、後者を「ランダム式」としていた。この用語を採用すると、以下のようになる。

個人的には地震のモデルについて、「ロシアンルーレット」を想定すると分かりやすいと思っている。東海地震の発生は「順番式ロシアンルーレット」なのか「ランダム式ロシアンルーレット」なのか、だ。