公務員の早期退職

http://mainichi.jp/feature/news/20130123ddm041100129000c.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130121-OYT1T01674.htm


定年退職まであと数ヶ月働くと却って損をしてしまうというあり得ない事態が起きている。

個人的には辞める人がいるのは当然だと思う。むしろ、辞めない方が多数派であるのが異常だと思うほどだ。

(ある程度以上の地位の人だと、いわゆる天下り的なもののためなのかもしれないと邪推する。)



片山さつき Official Blog : 退職金が民間より15%(平均400万円)高いとの調査により、引き下げが決まり、生徒と職場を放り出して駆込み退職した地方教員、警察の方々!公務の矜持は何処へ?
http://www.asahi.com/national/update/0125/TKY201301250136.html


にもかかわらず、それに対する現政権の政治家の反応は上のようなもの。

制度の実行を二ヶ月前倒ししたらいくら金が浮くから、という理由で退職金を減らされるような立場の人に「誇り」だの「矜恃」だの「責任感」だのを求めるというのは不可能な話だ。



http://www.jil.go.jp/rodoqa/03_taishoku/03-Q04.html


そもそも、通常は「既に支払額が一度決まった退職金を雇用側が勝手に減らす事は通常できない」とされている。従って退職金の計算を変えるといっても、普通は「その月から退職金に加算されていく増加分を下げる」という形式になるはずで、働くと退職金が減るなどという事態はまず発生しないだろう。

今回そんな無茶が行われているのは、おそらく公務員にはそういう規定が適用されていないからだと思われる。


公務員に団交権がなかったりするのはそもそも団交の必要があるような馬鹿な事は行政がしないだろうという事だが、こんな事が行われているようならそのうち「制度上は違法なスト」とかが行われるようになるかもしれない。

そもそも一部公務員は異常な勤務時間、サービス残業等「並みのブラック企業よりブラック」と思えるほどだが、それでも「雇用の安定」などでそれなりの人気を保ってきたはずだ。しかし給与の支払いまで「並みのブラック企業よりブラック」になったのでは本当になり手が無くなるかもしれない。



ちなみに、効果的な慰留としては「書類上は早期退職しても良いから、その後はボランティアとして期末まで残ってくれない?」がいいのではないかと思う(笑)