UPS組み込み電源装置

いわゆる「据え置きノートパソコン」のアドバンテージの一つは、持続時間がいまいちなバッテリーが停電対策になるということなのだが、このことを考えていてふと思いついたことがある。


PC電源はAC/DCコンバーターを内蔵していて、内部にはDCで給電している。UPSはACでバッテリーを充電して、バッテリーから取り出したDC電流はACに変換して出力している。AC/DCの変換をするたびに変換ロスが出て、それを熱の形で放出している。


常時インバータ給電*1UPSにコンピューターをつないだ場合、「UPSAC/DC変換して充電」「UPSでDC/AC変換して出力」「PC電源でAC/DC変換して内部に給電」というきわめて無駄な作業が行われている。



サーバー周りではこれを嫌って、「DCを出力するUPS」「UPSからDCで給電を受けるサーバー」という提案が出始めている。*2

地球環境に優しい直流給電システムのソリューションを強化 DC POWERメニュー拡大と高電圧直流給電の開発推進 - CNET Japan
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で、パソコンについて考えると、PC電源にUPSを内蔵すると効率がいい気がしてきた。最近のPC電源は無闇に小型化しているし、ちょっと大きめになる程度でバッテリーを組み込むことも可能ではないだろうか。

と思って探してみると…存在した。

ノンストップ電源 -ニプロン

でも、ドマイナーであるらしい(笑)

最新型の一つにある「一秒」は瞬断対策か?

*1:瞬断や電圧異常の対策として、常にUPSで再生成したACを使うタイプ。効率は悪いが信頼性が高い。サーバー用のUPSとかは普通これ。瞬断を避け、なおかつ効率を上げるために色々なバリエーションがあるらしい。

*2:記事を見ると、結局変換効率は極限まで上昇しているので、変換回数を減らすメリットはパーツ数の減少に伴う故障頻度の低減にあるらしい。