相変わらずの補償金論争

補償金支払い義務者をメーカーに、権利者側が経産省と交渉の構え

相変わらず何を言いたいのか分からない「権利者側」の意見。

実際問題、「補償金」を機械の値段に上乗せしてもメーカー側に特に問題はない。なぜなら、その上乗せは全メーカーに及ぶ訳なので、価格競争に影響しないからだ。(遡及適用するとでも言うなら別だが。)
にもかかわらずメーカーが反対しているのは、補償金という制度に納得できないからだろう。(個人的には、メーカーはDRMの搭載でさんざん苦労させられ痛い目を見ているにもかかわらず、経理者側がさらに補償金と言ってくるので、どこかで反対して歯止めをかけないとやっていられないと思っているのではないかと思う。)


で、「支払いをメーカーに」するともっと反対するようになるだけだと思うのだが、一体何がしたいのだろう。ひょっとして、そうすることで消費者を味方にしようとでもしているのだろうか?どのみち価格に転嫁されるだけなのが分かっていてだまされるような消費者は今の時代そうはいないと思うが。


相変わらず「ちゃぶ台返し」がどうとか言っているが、Culture First運動で「補償金拡大」を公式に表明しながら、審議会で「補償金の段階的廃止」に合意している人たちがJEITAにいったい何が言えるのだろう?


BD課金については両者共に「関係ない」と言ったのであって、非難するなら自分たちが関係ないと言ったことも非難される。


フランスでは…という話だが、いまヨーロッパではDRMは廃止の道筋のはず。


ダビング10については、アナログからの移行という点で見ると、「消費者が一方的に損をしている状態」でしかない。大体、無料で送信した放送を録画されてもマイナスになるはずがない。文句を付けるのであればCMカットとかの方であるはずだが。これについては、放送局名を画面にかぶせていれるとかの対策を取るのが諸外国では一般的らしい。後は番組内広告。(コードギアスピザハットビッグローブぶりはすごかった。)

 権利者側の意見に対してジャーナリストの津田大介氏は、「そんなに便利になったわけではないダビング10を『渋々妥協してやった』という言い方をされると非常に不快」と指摘。

iPod課金先送りへ、権利者とJEITAの対立で補償金議論振り出しに

という指摘から学習していない。非常に不快。

しかも、どちらの陣営も発表時に「補償金とは関係ない」と表明していたにもかかわらず、権利者側は相変わらず引き合いに出している。


保護の制度が不要であることをJEITAに説明してもらいたい、という点では、本来保護が必要であることを保護を受ける側が説明するべきなのであって、何か基本的に考え方が間違っているのではないか。既得権益の上に長く座りすぎているからであって、その根本的考え方が消費者に脊髄反射的嫌悪感を抱かせている気がする。


ちなみに権利者側がよく言う「メーカーは我々が作った作品のおかげで儲けている」という発言は、逆の立場から見ると「権利者は我々が大金を投じて開発したプラットホームの上で儲けている」というものに代わるわけだが。とくに、東芝の人たちは今そう思っているに違いない(笑)
メーカーなしで成り立つのは舞台ものぐらいな訳だが。(というか、補償金どうこうという話に出てくるのは全てメーカーがいてはじめて成り立つ話。あり得ない話だがメーカーが何処も製品を作らなくなったらビジネス自体が成り立たない。逆もしかり、だが。)
関係をlose-loseにしているのは要求ばかりが多い権利者側の方だと思う。



ちなみにこんな記事も
http://ascii.jp/elem/000/000/152/152492/

これは一度完全に話が途切れるようです。