地デジ混乱の主犯はテレビ局?

最近この手の話をみていて思ったのは、地デジ混乱の元は全て放送局ではないかということだ。


最近まで「ダビング10」に関して揉めていたりしたが、そもそも何故「ダビング10開始時期」などということが何故問題になったかというと、放送局が設備の改修を嫌がって「既にあった規格を変更して使用する」ということにしてしまったせいである。どういうことかというと、「コピー制限有り/無し」を意味していたビットの本来の意味を逆にしてしまって、「コピー制限無し/有り」にしてしまおうとしたらしい。*1
理系の人間としては「なんだよそれは」と思うこと甚だしいが、「この方が費用がかからないから」ということでそうしてしまったらしい。このせいで「開始日」なるものをファームウェアに埋め込んでビットの判断を変更してやらなければならなくなったのだ。
元々の規格通りに使っていれば、ファームウェアは(このビットを判断しないもの以外は)特に変える必要が無かったのだが。
従って「ダビ10譲歩は“大人の対応”、権利者側が「消費者重視」アピール」でのメーカー批判は間違っていて、開始日が決定されるまではそもそも修正ファームウェアの確定は出来なかったというのが正しい。*2
この問題で批判されるべきは、開始日を決められなかった両者と、規格をゆがめてしまった放送局である。


で、そもそもこの規制をかけているB-CAS。いくつかの記事(ログインしてください:日経 xTECH(クロステック))で「権利者側は採用に噛んでいない」という意見があったが、これを採用させたのは「放送局」であるという話(http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20070420/123311/)がある。

つまり、地デジで問題になっているのは全て放送局が噛んでいる部分ではないかと思われる訳か。

*1:ダビング10 | 日経 xTECH(クロステック) 本当はもうちょっと難しい?

*2:そもそも、あの場で譲歩したのも主幹の発言に泡を食ったからにしか見えないのでこの発表自体ため息ものだが。(「http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20080619/dub10.htm」の「私は、こういう報告をすればいいでしょうか? 」の部分)