大いなる陰謀

邦題は「大いなる」だがむしろ作品的にはこぢんまりとしている。
何しろ、映画の中で進行している話は「ひょっとして上映時間より短い?」というタイムスパンの話なのだ。回想シーンがあるが。ひょっとすると「24」風味なのかもしれない。
内容的には、「13days」を何となく思い出したほど社会もの。最近のアメリカの「テロ戦争」政策を批判していて、内容は反共和党。大統領選の年の映画(アメリカでは去年の映画化?)であることを考えれば、むしろこの映画自体が「陰謀」かも(笑)


政治に対して虚無的な人向けのメッセージ映画か。日本人として見るのであれば、「とりあえず、選挙に参加しろ」というのが一番重要なメッセージか。あと、「学力低下」も共通の問題らしい。


CMにも出てくる「若手政治家がつかう二分法による典型的強弁*1」とか苦笑する場面がたくさんある。「二分法による強弁」に対するもっとも恐るべき反応は、予想外の側の返答を導き出す事だと「詭弁論理学」に書いてあった気がする。カルビン/ルターの宗教改革が起こったのも、教会側の二分法によってむしろ「破壊的改革」に追い込まれたせいだとかあったような。あの二分法もむしろ「No」といわれる危険性を秘めている。私なら、Noだ(笑)。正確には``Precisely, No''という感じだが。


検索すると、絶賛する人と酷評する人がいる。
このシナリオを「単なる映画」と思ってみているか、「薄ら寒いカリカチュア」と思ってみているかで全く評価が異なるのだろう。あと、「よその国の話」だと思うか、「自分の国でも同じ」だと思うか。
もっと派手なものを期待した人は…残念でしたとしかいいようがない(笑)

*1:君はテロ戦争に勝ちたいのか?Yes or No !