弁当の路上販売

はてなブックマーク - どうなる路上弁当、都が規制強化へ 「コスト増で撤退も」 :日本経済新聞

コメントを見ていて、まるで事情が分かっていない事がよく分かった。

  • 屋内で場所を借りて売ればいい

屋内で食品を売るときは既存の規制がかかるが、その規制は新しくかけるものと同様かそれ以上のものである。
業者はそもそも行商の新規制ですらコスト増が負担できないと言っている。
なお、新しくかける規制程度の条件で屋内売りが出来るようにすることも検討対象らしい。

  • 規制するのがいけない

その場合、公平にするには最低限でも「店舗を構えている飲食店の衛生基準を同等に下げる」事になる。
なお、今でもそんなに衛生的ではないというのがよくネットで目にする大衆の意見である。

  • 本音は「営業妨害」の方だろう

「店の前で営業するのは営業妨害」とか「道路の不法占拠は認められない」というのは当然出てくる。
その理由だけで禁止させることも可能なので、「それができないから衛生面の問題を言っている」というのは間違いである。下の例では食品行商の条例があり許可も出ているので衛生面では却下されているが、道路利用等で指導強化されている。
京都で営業妨害を理由に申し立てがあった例
なお、京都の食品行商規則だと弁当は「防塵・防虫」必須、「魚、肉の加工品」は保冷も必須である。弁当に肉が入っていたらどうなるのかはよく知らないが、見たことのある業者はみな保冷箱から出して並べている。

  • その値段では無理

場所柄高級店しかない、というケースを除けば、物価上昇と賃上げのバランスが悪いことが原因なので、叩く相手が違う。
東京の食い物が高いというのも、それに合わせた賃金が出てないのが問題で、脱法して安いものが出回るのは改善圧力を下げるので社会的には間違い。



あとひょっとしたら分かってないかもしれないが、「食品衛生責任者」なんて誰でも簡単になれる。半日ぐらいお役所で講義を受けるだけだ。
しかも、基本的に店に一人いればいい。
それすら不要とか、ちょっと考えられない。
食品衛生責任者 - Wikipedia


あと、これは突然の話ではなく、何度も繰り返された議論である。その間に改善が見られなかったという事にもなる。
記事は去年と一昨年。

路上弁当屋、オフィス街から消える? 衛生面に懸念の声:朝日新聞デジタル

「路上弁当販売業者の衛生管理に関する懸念は、以前からありました。過去に2度ほど都心部から苦情や心配する声が上がり、2000年に条例改正、2007年に通知を出して、監視指導を強化してまいりました。しかし、それでもなかなか改善されてこなかった。そこで再度、実態調査をして検討していくということです」

http://wpb.shueisha.co.jp/2013/06/07/19642/