操縦パネルの設計についての疑問
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110929k0000m040122000c.html
全日空によると、副操縦士がドアスイッチを動かそうとして誤作動させたラダートリムコントロールスイッチは、尾翼にある方向舵(だ)を動かし機首の向きを変えるもの。同社は「単純ミス」と説明するものの、二つのスイッチは十数センチ離れている。同社は再発防止策として、操縦士らに「スイッチは目で確認した上で操作する」などの指導を徹底しているという。
航空評論家の鍛治壮一さんは「民間大型機でこれほど背面飛行に近づいた例は聞いたことがない。機長が平衡感覚を失って墜落していた危険性もあり、今回は不幸中の幸いだ。過去にも同じような誤操作がなかったか調べ、何例もあるようなら操縦室の設計も考えなければいけない」と話す。
- 第一の疑問。「十数センチ離れている」とあるが、逆に言うと十数センチしか離れていない。写真で示されていないから分からないが、おそらく物理的には同じコントロールパネル上にあるのだろう。だが飛行機のコントロールの上で、その二つは全く役割も違うし操作した際の危険度も違う。なぜそれを同じパネルにまとめているのか?*1車でいうと、ボタン式のパーキングブレーキがパワーウィンドウの操作スイッチと同じパネルにあるようなものではなかろうか。(走行中に誤操作すると大変なことに。)
- 第二の疑問。ラダートリムコントロールというのは、「最小値から最大値までの可変量(ボリューム)」であるはずだ。それに対してドアスイッチは「on/off」の操作であるはず。通常これらを同じ形状のスイッチで操作することはない。*2
あと、基本の基本として「注意する」は事故対策ではない(笑)